【12月26日 AFP】韓国の中央日報(Joongang Ilbo)は26日、政府筋の情報として北朝鮮が人工衛星の打ち上げを準備していると伝えた。北朝鮮の宇宙開発計画については、国際社会からは事実上のミサイル発射実験とみられている。

 核・ミサイル実験を相次いで実施してきた北朝鮮は現在、国連(UN)の制裁下に置かれており、衛星打ち上げを含めて弾道ミサイル技術を用いた実験は一切、禁じられている。

 だが中央日報が政府関係者の話として報じたところよると、北朝鮮が新たに人工衛星「光明星(Kwangmyongsong)5号」を完成させたことが分かった。衛星にカメラや通信機器を搭載して軌道に投入させることが目的だという。

 北朝鮮は2016年2月にも人工衛星「光明星4号」を打ち上げているが、国際社会からは事実上の弾道ミサイル発射実験とみられている。

 今回の兆候について、韓国軍合同参謀本部の報道官は「現時点で特別な動向はない」とした上で、「衛星打ち上げに見せかけた長距離ミサイル発射実験」を含めたあらゆる挑発行為の可能性を注視していると述べた。

 これに先立ち、25日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞(Rodong Sinmun)」は論説で、「平和的な宇宙開発は主権国家の合法的な権利」と主張し、北朝鮮の宇宙開発計画は国際法に「完全に合致」しているとして、計画を進めることを示唆していた。(c)AFP