■セレブシェフ、ジェイミー・オリバー氏も絶賛

 スチュアート氏は独自に調査を行い、世界で食料援助団体が活用できる以上のパンが「産業的規模」で廃棄されていること、そして地ビール醸造がますます世界的な盛り上がりを見せていることを突き止めた。

 そのような背景から、「一地域の中で廃棄パンが出る場所、地ビール醸造所、非営利団体を組み合わせる会社を発足させ、そしてビール製造に完璧にぴったりなパンからさらに良いビールを造る世界的企業にトーストエールをしたいと考えた」のだという。

 得られた収益は、提携先の地ビール醸造所に生産コストが支払われた後、「フィードバック」に寄付される。またビール製造の過程で出る穀物のかすは、すべて家畜の餌として再利用される。

 スチュアート氏の最初のトーストエールは、英国のセレブシェフ、ジェイミー・オリバー(Jamie Oliver)さんのテレビ番組の中で造られた。オリバーさんは「とてつもなくおいしいビールだ」と絶賛した。

 今やトーストエールは、ラガーからペールエールまで種類がそろうようになった。中には、ブリストル(Bristol)の醸造所「ワイパー・アンド・トゥルー(Wiper and True)」で造られる「ブレッドプティング(Bread Pudding)」のように独自のバージョンも登場している。