【12月25日 AFP】中国共産党の機関紙傘下のウェブサイト「海外網(Haiwainet)」は、同国が大半の海域で領有権を主張する南シナ海(South China Sea)における大規模な島の造成工事が「着実に前進」しているとの記事を掲載した。

 中国政府は周辺諸国との係争地である南シナ海の南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)および西沙諸島(パラセル諸島、Paracel Islands)の岩礁に人工島を造成し、軍事施設や軍装備品の配備を進めている。

 海外網に22日に掲載された記事は、「建設のプロセスは着実に前進しており、多くの目覚ましい結果が成し遂げられている」と主張。

 また中国は2017年に、南シナ海の岩礁や島に、地下貯蔵庫や管理棟、大規模レーダー施設など、広さ29万平方メートルの施設群を建設したとし、「島で暮らす人々の生活や労働環境を改善し、わが国の主権範囲内である南シナ海において必要な軍事防衛力を強化するため、中国は諸島および岩礁の面積を合理的に拡大してきた」と述べている。

 さらに記事は、アジア最大の浚渫(しゅんせつ)船が先月進水したことを受け、「魔法のような島造成マシン」や別の「魔法のようなマシン」も間もなく登場する予定で、「南シナ海の島々、岩礁の面積はさらにもう一歩拡大する」と強調している。(c)AFP