【12月25日 AFP】(更新)フィリピン南部ダバオ(Davao)市のショッピングモールで発生した火災で、新たに30体以上の遺体が収容され、これまでに合わせて37人の死亡が確認された。フィリピン政府は25日、刑事事件として捜査を開始している。

 今回の火災をめぐっては、建物内の非常口が施錠されていた、または非常口そのものがなかったという疑いも浮上しているが、AFPの取材に応じたショッピングモールの運営事業者は、非常口を使って避難した人もいるとして、こうした疑惑を否定した。

 警察当局によると23日朝、4階建ての商業施設NCCCモール(NCCC Mall)の3階から出火。4階を自社のコールセンターとして借りていた米国の市場調査会社「SSI」は24日、ウェブサイトで従業員500人のうち、37人が行方不明になっていると声明を発表。

 地元当局は24日、建物内に取り残された人々が生存している可能性はないとの見解を示し、消防隊員らが身元不明の遺体1体を収容したと明らかにしていた。

 ダバオのサラ・ドゥテルテ(Sara Duterte)市長は25日、行方不明者数が38人に増えたと発表していた。同市長はロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)比大統領の娘。

 当局は火災の原因をまだ特定していないとしているものの、同市の消防署長はショッピングモールについて「換気装置のない密閉空間」だと述べていた。(c)AFP/Ferdinandh Cabrera