【12月23日 AFP】2017-18アルペンスキーW杯は22日、イタリアのマドンナ・ディ・カンピーリオ(Madonna di Campiglio)で男子回転第3戦が行われ、オーストリアのマルセル・ヒルシャー(Marcel Hirscher)が通算49勝目を飾り、総合争いでもトップに浮上した。

 W杯総合6連覇中のヒルシャーは、ドロミーティ(Dolomites)のリゾート地で行われた1本目のランで最速タイムをたたき出し、今年のアルペンスキー世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships 2017)で男子複合を制したスイスのルカ・エルニ(Luca Aerni)にわずか0.04秒差、ノルウェーのヘンリク・クリストファーセン(Henrik Kristoffersen)に0.05秒差をつけて勝利を収めた。

 今年8月に左足首を骨折してシーズンへの準備が遅れていたヒルシャーは、ベテランの経験を生かしてどうにかスピードを取り戻した。総合争いではクリストファーセンからトップの座を奪取し、イタリアの名選手アルベルト・トンバ(Alberto Tomba)氏が持つW杯通算50勝まであと1勝に迫っている。

 2年前のレース中に小型無人機(ドローン)が近くに落下してくるというアクシデントに見舞われたマドンナ・ディ・カンピーリオでの勝利が2012年以来となったヒルシャーは、「トンバ氏の記録に迫っているというだけで光栄だ」とコメントした。

 2014年ソチ冬季五輪の男子回転で銀メダルを獲得しているヒルシャーは、これで五輪シーズンのW杯で4勝目を記録し、来年2月9日から25日まで開催される平昌冬季五輪で優勝候補になるとみられている。(c)AFP