【12月23日 AFP】11月26日の投票後に混乱が続いていたホンジュラス大統領選で、立候補していた野党指導者のサルバドル・ナスララ(Salvador Nasralla)氏が22日、敗北を認めた。

 米国が現職のフアン・オルランド・エルナンデス(Juan Orlando Hernandez)氏(49)の大統領選勝利を認めたことを受けて、ナスララ氏は敗北宣言を行った。ナスララ氏はテレビ局HCHに対し「米政府の決定で、もはや勝利の見込みはなくなった」と語った。

 米国務省は、大統領選におけるあらゆる「不正」を徹底的に調査するという条件付きでエルナンデス氏の再選に祝辞を送っていた。米国はホンジュラスの主要な援助国であるとともに、最大の貿易相手国でもある。米国の外交官らは11月26日の大統領選以降、事態の推移を注視していた。

 開票には不可解な中断があり1週間以上を要したため、野党左派連合はエルナンデス氏が不正を用いて選挙に勝利したと非難していた。同国全土で暴力を伴う抗議運動が巻き起こり、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)によると少なくとも14人が死亡した。

 公式な開票結果によると、エルナンデス氏とナスララ氏の得票率の差は1.5%だった。(c)AFP