【12月23日 AFP】韓国の首都ソウルと2018年平昌冬季五輪の会場を結ぶ韓国高速鉄道(KTX)の新路線が22日、運行を開始した。車体の色は平昌五輪とパラリンピックのマスコットであるトラの白とクマの青を基調としたものとなっている。

 今回開通した新たな路線では、目的地までの所要時間が大幅に縮小されることになり、ソウル駅から雪上競技会場の最寄り駅となっている珍富(Jinbu)までは約1時間20分、氷上競技の会場がある江陵(Gangneung)までは、さらにそこから16分間で到着する。これまでソウルから平昌(Pyeongchang)へ行くにはほとんど道路を使うしかなく、車で約3時間の距離があった。

 大会期間中は1日に51本が運行され、ソウル南西部の仁川国際空港(Incheon International Airport)から278キロメートルに及ぶ路線では、合計2万910人の乗客を運べるという。

 これまで五輪や大きなスポーツ大会では、会場や関係施設の建設が急がれるなどインフラ整備で問題が生じるケースが多かったが、韓国はそのプロセスで高い能力を発揮している。

 核武装を進める北朝鮮との緊張関係や、国家ぐるみのドーピング疑惑で出場停止処分となったロシアの問題などが大会に暗い影を落としている平昌五輪だが、チケットの売り上げも上向きとなっている。

 21日に開会式まで50日を迎えた中、韓国五輪組織委員会(POCOG)の李熙範(イ・ヒボム、Lee Hee-beom)会長は、「平昌での準備状況や、会場とインフラの効率的な整備にはとても満足している。ここまでの7年間は、夢を現実にするために懸命に努力してきた。国際的なスポーツの祭典は、もはや目の前にある」と述べた。(c)AFP