【12月22日 AFP】北朝鮮から制裁違反の貨物を輸送しているとされる船舶10隻について、入港禁止対象に追加指定するよう国連安全保障理事会(UN Security Council)に求めた米国案に対し、中国は21日、異議を表明した。外交筋が明らかにした。中国側は、措置の検証に時間が必要だと主張しているという。

 米国が入港禁止の指定対象として挙げたのは、北朝鮮船籍の貨物船2隻と石油タンカー2隻、香港船籍の貨物船と石油タンカー各1隻、パラオ船籍の石油タンカー、ベリーズ船籍の貨物船、中国船籍のタグボート、パナマ船籍の貨物船各1隻。

 安保理で承認されれば、これらの船舶10隻は世界規模で入港を禁じられる。

 しかし中国は、安保理の北朝鮮制裁委員会が異論申し立ての期日と定めた21日、米国案を検証する時間が必要だとして異議を表明。承認は28日に延期された。

 安保理は9月、安保理決議で制裁対象となっている北朝鮮の輸出品を輸送する船舶の入港を禁じる決議案を採択。10月には、石炭や海産物、鉄鉱石を運んでいた船舶4隻について、世界の港への入港禁止対象に指定していた。(c)AFP