【12月22日 AFP】キューバのラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長(86)が来年4月に退任する見通しとなった。今年9月に同国を襲ったハリケーンの影響で国会議員の選挙実施が遅れ、人民権力全国会議(国会)が議員任期を延長したことに伴い、同議長の任期も約2か月延びる。

 カストロ氏は2年間暫定的に権限が委譲された後、2008年からは正式に国家評議会議長を務めていた。既に再任を目指さない意向を表明しているが、キューバ共産党の第1書記の職には、2021年まで留まるとみられる。

 カストロ氏の退任は、同氏の兄で昨年死去したフィデル・カストロ(Fidel Castro)氏が1959年にキューバ革命を率いて実権を握って以来続く、60年にわたるカストロ兄弟の統治の終わりを意味する。

 ミゲル・ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)第1副議長(57)がカストロ氏の後継者になるとみられている。

 キューバでは、人民権力全国会議(約600人)から国家評議会(31人)が選ばれ、国家評議会議長が自動的に元首となる。(c)AFP