【12月21日 AFP】中国南西部・四川省(Sichuan)の製紙会社「犍為鳳生(Qianwei Fengsheng)」が中国ジャイアントパンダ保護研究センター(China Conservation and Research Center for the Giant Panda)と協力し、パンダのふんや食べ物のかすをトイレットペーパーや紙ナプキン、家庭用品にリサイクルすることが分かった。国営メディアが20日、報道した。

 リサイクルされた製品は、ササを食べるパンダが描かれた「パンダ・プー(Panda Poo、Pooは「うんち」の意)」シリーズ商品の一つとして、間もなく国内市場で発売される。

 中国ジャイアントパンダ保護研究センターの研究員、Huang Yan氏は国営新華社(Xinhua)通信に対し、成長したパンダはササのふんを毎日10キロ排せつするが、ササを食べたパンダのふんは、果糖を吸収しており繊維豊富だという。

 犍為鳳生の代表Yang Chaolin氏が新華社の取材に伝えたところによると、ササを紙にリサイクルするには通常、果糖を分解し、繊維を抽出する作業が必要だが、この工程がパンダの消化管では自然に行われるのだという。

 同社は1週間に数回、四川省のパンダの拠点地3か所からふんを回収。その後、ふんを沸とうさせ、低温殺菌させた後に紙にして、販売前にはバクテリアの検査を実施する。

 Yang氏は、「パンダも私たちも欲しいものを得られ、ウィンウィンの関係にある」と話す。(c)AFP