【12月20日 AFP】中国は19日、温室効果ガスの排出量を取引する全国市場の設立を発表した。世界最大の温室効果ガス排出国である同国だが、新市場の取引規模も世界最大になるとみられている。

 中国の温室効果ガス排出量取引市場はすでに国内7省市で先行して運用されており、そこでの教訓を生かし全国に拡大する。全国導入は長期にわたり遅れた上、当面電力業界のみが対象となるが、それでも現在世界最大の欧州連合(EU)の市場規模を上回ると見込まれている。

 石炭消費量が世界最多の中国は、世界最大の温室効果ガス排出国という不名誉な称号を与えられているものの、米国が地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」から手を引く中、気候変動対策のけん引役になり得るとみられている。

 環境保護活動家らは今回の動きを、気候変動対策における重要な一歩と位置付けて称賛している。(c)AFP/Ryan MCMORROW