【12月19日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)および国際移住機関(IOM)は18日、欧州への渡航を試みる移民たちの主要な通過ポイントとなっているリビアで、援助を必要としている移民の子どもの数が約3万6000人おり、同伴者のいない子どもも約4割に当たる1万4000人含まれていると明らかにした。

 ユニセフとIOMが共同で発表した声明によると、リビアに滞在中の移民およそ40万人のうち、約9%が子どもたちだという。援助を必要とし、かつ同伴者のいない子どもたちの数について、ユニセフとIOMは衝撃的だと表現した。

 また声明によると、今年だけでこれまでに1万5000人近い子どもたちが同伴なしで地中海を渡り、イタリアに到着した。一方でおよそ400人の子どもが渡航を試みて死亡し、さらに多くの子どもが虐待、搾取、拘束などを受けているという。

 IOMは自発的な帰還プログラムの一環として、2018年に多数の子どもを含む移民3万人の帰還を目指しており、今年もおよそ1万5000人が送還された。

 ユニセフの駐リビア特別代表のアブドルラフマン・ガンドゥール(Abdel-Rahman Ghandour)氏は、「どのような境遇であるかにかかわらず、与えられるべき基本的な援助を全ての子どもが受け取り、保護され、教育を受けられるようにするため、われわれは共に協力していける」と強調した。(c)AFP