【12月19日 AFP】米ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は18日、同政権初の「国家安全保障戦略(National Security Strategy)」を発表した。中国とロシアを、米国の国益を損なうことを狙う「修正主義の大国」として強く非難する内容となっている。

 同戦略はトランプ政権の外交政策の指針となるもので、同氏が掲げてきた「米国第一」のスローガンに基づいて策定された。中国とロシアを世界における競争相手と位置づけ、「米国の権力、影響力、そして利益に挑み、米国の安全保障と繁栄をむしばもうとしている」と明言しており、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席やロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に対するトランプ氏の友好的な姿勢とは一線を画した内容だ。

 中国については、アジア地域での「米国の排除」を狙っていると非難。データを盗み出したり、「同国が持つ権威主義体制の特徴」を広めようとしたりしているなど、さまざまな苦言を呈している。

 ロシアについては、同国が保有する核兵器は「米国存続に対する最も重大な脅威」だと明言。ロシア政府の狙いは「大国としての地位を回復し、国境付近での影響力が及ぶ領域を確保すること」にあると指摘している。(c)AFP/Jerome CARTILLIER