【12月17日 AFP】パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長率いるファタハ(Fatah)は16日、マイク・ペンス(Mike Pence)米副大統領によるエルサレム(Jerusalem)訪問に抗議するための大規模デモの実施を呼び掛けた。 

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は今月6日、過去数十年にわたる米国の政策を覆し、エルサレムをイスラエルの首都として認定すると発表。現在はテルアビブ(Tel Aviv)にある在イスラエル米国大使館をエルサレムに移転する意向を示していた。

 米政権によるこの決定は国際的な非難を受けるとともに、アラブ・イスラム諸国での激しい抗議行動を誘発。さらにパレスチナ人とイスラエル部隊の衝突で複数の死者が出た。

 アッバス議長は米国の発表を受け、ペンス副大統領と行う予定だった会談をキャンセルしたほか、米政府は中東和平の仲介役ではなくなったと警告した。

 ファタハは声明で、「20日のマイク・ペンス米副大統領訪問に合わせ、エルサレムへの入り口各所と旧市街(Old City)で怒りの抗議行動を実施することを呼び掛ける」と表明。また、抗議はトランプ氏の決定に抗議するためのものでもあるとした。(c)AFP/Hossam Ezzedine