【12月30日 AFP】日本人の「カワイイ」ものへの愛着を背景に、細部へのこだわりや精巧さが受け、売り上げを伸ばすカプセルトイ。市場規模は約300億円に上り、東京・秋葉原の電気街には500台もの自動販売機が並ぶ専門店もある。

 カプセルトイには40年以上の歴史があるが、都内の玩具メーカー「奇譚クラブ(Kitan Club)」が「コップのフチ子 (Koppu no Fuchico)」シリーズを発表した2012年、一気に人気に火が付いた。

 同社の広報担当者は、コップのフチ子の成功を安価で「インスタ映え」したからだと分析している。またフチ子の発表時期がソーシャルメディアの利用拡大と重なっていたこともあり、時流にも合っていたと話す。

 カプセルトイ市場の約7割を占めるバンダイ(BANDAI)は、カプセルトイの売り上げが好調な理由について種類が豊富な上、商品が精巧に作られている点を挙げている。

 奇譚クラブの担当者も、細部へのこだわりが日本のカプセルトイを際立たせていると指摘。フチ子の膝や肘にはリアルさを追求するために赤の塗料が薄く施されているが、たとえコストはかかってもこの作業は不可欠なのだと説明した。(c)AFP/Natsuko FUKUE