【12月17日 CNS】中国・天津(Tianjin)開発区管理委員会はこのほど、英石油大手のBPとの新工場建設の投資契約書に署名した。天津開発区内にある南港工業区(Nangang Industrial Zone)に中国3か所目となる潤滑油の調合工場への投資総額は15億元(約257億円)とされ、潤滑油工場への投資額としても世界最大規模ともなった。

 建設予定地の南港工業区は総面積15万平方メートルで、主に自動車用、工業、航海、航空用の潤滑油、潤滑剤や特殊な添加剤などを生産する。また、従来の機械油に比べ、にエンジンを保護する機能性を高めた化学合成油の生産も注目される。これら年間の生産量は20万トンで、2021年年末の運営開始をめどに、生産後の売上高は30億元(約514億円)に達する見込みだ。

「高水準な潤滑油は、BPにとってさらに上を目指さなくてはならない業務。中国のように急成長を続ける市場で成功することは、我々にとって極めて重要である」。BPダウンストリームのトゥファン・アージンビルジック(Tufan Erginbilgic)CEOは言う。「新工場の設置は中国の市場競争力を高め、サプライチェーンとの確固たる関係を続けていけるだろう」と話す。

 BPは、世界70か国を超える地域で生産と運営に携わり、中国の石油・天然ガス業界にいち早く投資を行った企業の1社でもある。石油、天然ガスの採掘・開発、航空のジェット燃料の提供などが中国での主要業務だ。(c)CNS/JCM/AFPBB News