【12月15日 AFP】米連邦通信委員会(FCC)は14日、インターネット回線事業者に全ての通信を平等に扱うことを義務づける「ネットの中立性」に関する規制の緩和案を承認した。同規制緩和については、ネット上の自由に与える影響に関する激しい議論が巻き起こっていた。

 FCCは、共和党が任命したアジト・パイ(Ajit Pai)委員長の提案による規制緩和案を賛成3、反対2で可決した。パイ氏はこの緩和案により、投資や革新を妨げる「厳格な」規制に終止符が打たれると述べていた。

 一方、反対票を投じたミニョン・クライバーン(Mignon Clyburn)委員(民主党)は、FCCが「インターネットへの鍵」を「一握りの何十億ドル(何千億円)規模の企業」に渡すことになると批判している。

 規制の緩和により、大手高速ネット回線業者が自社のサービスを優遇し、競合他社を妨害することでインターネットの仕組みを変える可能性が懸念されており、ネット中立性の保護を求める活動家らは米国各地やインターネット上で抗議活動を行っていた。(c)AFP