【12月14日 AFP】(更新)国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は14日、ミャンマーの西部ラカイン(Rakhine)州で同国の政府軍が8月末からイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の武装勢力に対して開始した掃討作戦により、最初の1か月で少なくとも6700人のロヒンギャが殺害されていたと発表した。

 MSFは独自に実施した調査に基づき、「最も控えめに見積もっても、少なくとも6700人のロヒンギャが殺害された。その中には5歳未満の子どもたちが最低730人含まれている」と指摘した。

 国連(UN)と米国はミャンマー政府軍の掃討作戦について、ロヒンギャに対する民族浄化と称してきたが、これまで具体的な死者数の推定値は公表してこなかった。

 MSFは複数のロヒンギャ難民キャンプで2434世帯以上を対象に6回にわたる調査を実施。

 MSFのシドニー・ウォン(Sidney Wong)氏は「ミャンマーでの暴力を生き延びて、現在はバングラデシュの過密状態で不衛生な(難民)キャンプで暮らしている人たちに会って話を聞いた」と述べた。

 調査によると、死因の69%は銃撃による負傷だった。9%は家ごと生きたまま焼かれ、5%は撲殺されたという。

 5歳未満の子どもについて、死因の60%近くが銃撃による負傷だった。(c)AFP