【12月14日 AFP】米陸軍は、敵のコンピューターネットワークに対する攻撃を行うためのサイバー部隊を、近いうちに戦地に派遣する。複数の当局者が13日、明らかにした。

 ハワイ州の旅団を率いるロバート・ライアン(Robert Ryan)大佐によると、陸軍部隊は通常、「攻撃し破壊する」任務を担っているが、サイバー部隊の目的は少し異なるという。

 ライアン大佐は記者団に対し、破壊力だけが重要なのではなく、力を使わずに敵を混乱させ、支配することも必要だと述べた。

 米サイバー軍(US Cyber CommandCYBERCOM)のウィリアム・ハートマン(William Hartman)大佐は、サイバー部隊はこれまで6か月間、歩兵部隊に組み込まれていたが、今後は指揮官が必要に応じて部隊を作戦に利用していくだろうと述べた。

 米陸軍は過去3年間にわたり、カリフォルニア州南部の巨大施設でサイバー部隊の訓練を行ってきた。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、サイバー軍はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の通信ネットワーク内に「複数のインプラント」を仕込み、敵の動向を監視し、指揮官の命令内容を作り替えたり、虚偽の命令を下したりして戦闘員らをおびき出してドローン攻撃や空爆を行っていたという。(c)AFP