【12月13日 AFP】南スーダンで今月から家畜をめぐりライバル部族が衝突している問題で、地元議員は12日、これまでに死者が170人以上に達したことを明らかにした。負傷者も200人近くに上っているという。

 衝突が起きているのは首都ジュバから北西に約250キロ離れた中部の西レイク(Western Lakes)州。今月6日から、同じディンカ(Dinka)族のルプ(Rup)一族とパカム(Pakam)一族が抗争しており、死者数は先週末時点に比べ2倍以上に増えている。

 地元政府では事態の収拾が困難なため、南スーダン政府は非常事態を宣言し、軍を展開させている。

 南スーダンでは、牧畜を営む一族同士が敵対し、襲撃の応酬によって流血の事態となるケースが長く続き、その際に家畜や家財の略奪も起きている。また女性のレイプや子供の誘拐なども頻繁に発生し、報復を助長している。

 4年に及ぶ内戦で社会の亀裂が深まる中、こうした部族間の襲撃が増加している。(c)AFP