【12月12日 AFP】エジプトとロシアは11日、エジプト国内で初となる原子力発電所の建設に向けた契約を結んだ。ロシアの国営原子力企業ロスアトム(Rosatom)によると、地中海沿いのダバア(Dabaa)に出力120万キロワットの原子炉を4基建設。最初の1基は2026年までの稼働開始を目指す。カイロを訪れたロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は「エジプトは最も現代的で安全な技術を利用できる」と強調した。

 契約にはロスアトムのアレクセイ・リハチョフ(Alexei Likhachev)社長とエジプトのムハンマド・シャキル(Mohamed Shaker)電力・再生エネルギー相が署名。プーチン大統領とエジプトのアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領が立ち会った式典の様子は国営テレビで生中継された。

 ロスアトムは声明で、エジプトではこの原発により「(運転期間の)60年にわたって電力の価格競争が促される」と述べた。ロスアトムは原発の人材訓練も行い、最初の10年間の運営・保守を支援していく予定。

 ロシアのタス(TASS)通信によると、建設費用は約300億ドル(約3兆4000億円)の見通し。(c)AFP