【12月11日 AFP】(更新)サウジアラビアは11日、数十年にわたって続いた映画館の営業禁止措置を解除すると発表した。同国では強大な権力を有するムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子が社会改革を進めており、今回の画期的な決定もその一環とされる。

 文化情報省は声明で、「2018年の早い段階で、ここ35年超では初となる、王国内の商業映画館の営業を許可する。政府は映画館のライセンス付与を直ちに開始する」と述べた。

 映画館の復活は保守派から反発を招いているものの、政府は経済・社会分野における大規模な改革計画「ビジョン2030(Vision 2030)」でエンターテインメントの振興を掲げており、同国の抜本的変化を反映する動きとなる。

 アワッド・アルアワッド(Awwad Alawwad)文化情報相は「王国の文化経済の発展においてこれは重大な転機となる」と述べた。

 その一方、映画館を文化および宗教面におけるアイデンティティーへの脅威とみなす強硬派は1980年代、映画館閉鎖の音頭を取っていた。(c)AFP