【12月11日 AFP】(更新)フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は11日、ミンダナオ(Mindanao)島をはじめとする同国南部に出されていた戒厳令を、来年末まで延長するよう議会に要請した。

 議員らに宛てた書簡でドゥテルテ氏は、南部ミンダナオ島で続くイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」系武装勢力の反乱や高まる共産ゲリラの脅威を抑えるため、戒厳令の延長が必要だと訴えた。

 ドゥテルテ氏は5月、ミンダナオ島のマラウィ(Marawi)で高まっていたIS系武装勢力を鎮圧するため、島全域に戒厳令を布告した。同島はフィリピン全土の3分の1に当たり、約2000万人が暮らしている。

 10月にはドゥテルテ氏はマラウィが「テロリストから解放された」と宣言し、政府軍の高官らも武装勢力の指導者の大半は殺害されたと発表。しかし、当局は逃亡中の指導者らがミンダナオ島で組織を立て直し、戦闘員を募っていると警告し続けている。

 フィリピン下院のロドルフォ・ファリニャス(Rodolfo Farinas)院内総務はAFPに、戒厳令の延長について今週中に採決を行う見通しだと述べた。(c)AFP