【12月11日 AFP】米カリフォルニア州南部を襲っている森林火災「トーマス(Thomas)」は10日、ロサンゼルス北郊で猛威を振るった。既に広大な土地が焼き尽くされているが、今後さらに周辺の市町村に拡大する恐れが出ている。

 延焼を食い止められたのは、これまでにわずか15%。今度はサンタバーバラ(Santa Barbara)市や近隣の海に面したカーピンテリア(Carpinteria)町にも広がる恐れがあり、同州史上最悪規模の山火事になるとみられている。当局によると、既に建物583軒が破壊され、6万ヘクタールが焼けたという。

 火勢が増しているロス・パドレス国立森林公園(Los Padres National Forest)に近いカーピンテリアの一部地域では、夜間に避難勧告が出された。

 国立気象局(National Weather Service)は、現場は非常に乾燥した状態が依然続いているものの、先に火の手をあおった強風は大幅に弱まったとしている。

 カリフォルニア州森林保護・防火局(Cal Fire)は、同州南部のその他少なくとも5か所の火災については、現在おおむね収まっていると発表した。(c)AFP