【12月10日 AFP】EAFF E-1 サッカー選手権(EAFF E-1 Football Championship 2017)決勝大会は9日、初戦が行われ、日本は後半ロスタイムに井手口陽介(Yosuke Ideguchi)が相手DFに当てながらもペナルティーエリア外からミドルシュートをゴールに蹴り込み、1-0で北朝鮮に勝利した。

 母国政府がミサイルを発射するなど政治的な緊張が高まる中での試合を落とした北朝鮮は、勇敢な戦いぶりをみせ、間違いなく日本よりも勝ち点3に値するチームだった。

 主催者が用意した緩衝地帯に囲まれたスタンドに集まった約1000人のサポーターからの声援を受けた北朝鮮は、日本ゴールに迫ったものの最後の一押しが足りなかった。

 北朝鮮のヨルン・アンデルセン(Jorn Andersen)監督は、同国の役人の監視を受ける記者団に対し「今夜は非常につきがなかった。最後の数分にあのような得点を許すのは心理的には非常に受け入れがたい。選手たちのことは誇りに思う。唯一欠けていたのはフィニッシュの部分だった」とコメントした。

 北朝鮮は、日本の6本に対して11本のシュートを放った。

 2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)出場を控える日本は精彩を欠いたが、ヴァイッド・ハリルホジッチ(Vahid Halilhodzic)監督は、両国の冷え切った関係を非難することはなかった。

「われわれは政治の話をするためにここにいるのではない。ピッチ上では戦うライバル同士であり、そこに政治の話は関係ない。両チームの選手は試合後に握手を交わした」

 同日行われた試合では、韓国と中国が2-2で引き分けた。

 中国のマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)監督は、新顔たちが韓国と引き分けたことに満足感を示した。

「若いチームだったが、このレベルなら十分位やっていけると考えている。彼らにとって経験を積むことは良いこと。彼らがうまく対処できたことに非常に満足している」 (c)AFP/Alastair HIMMER