【12月8日 AFP】タイの首都バンコクの飲食店を格付けした初のミシュランガイド(Michelin Guide)が発表され、野外のプラスチックテーブルで食事を楽しむ大衆向け食堂が一つ星を獲得した。

 ミシュラン・バンコクに大衆食堂として唯一掲載されることになったのは、旧市街に位置する「ジェイ・ファイ(Jay Fai)」。カニのオムレツやカレーが人気の店で、店名は父親から店を引き継いだ女性店主、ジェイ・ファイさん(72)にちなんでいる。

 ジェイ・ファイはいわゆるストリートフードに分類されるが、代表的な料理は20ドル(約2200円)を超え、一般の屋台よりはかなり高額。料理は大きなゴーグルを着用したジェイさん自らが調理している。

 ジェイさんは星獲得の式典後、「ミシュランの名前は知っていたけど、それが料理と関係するものだとは知らなかった」と感想を述べた。また、「とても誇らしい」と語ったジェイさんだが、「私が少し気難しくて変わり者だから、お店にあまりスタッフはいない」といい、次の日からもうキッチンに戻らなければならないとも述べた。

 ミシュラン・バンコクでは最高の三つ星を獲得した店はなかったものの、計17店が二つ星と一つ星を獲得。同ガイドはバンコクの飲食店について「驚くほど多様である」と評している。(c)AFP