【12月7日 AFP】2020年に開催される東京五輪・パラリンピックの組織委員会が7日、大会で使用するマスコット3候補を明らかにし、つぶらな瞳のマンガチックなヒーローや、かわいらしいキツネなどのデザインが東京都内の小学校でお披露目された。

 大会関連のデザインをめぐっては、当初の公式エンブレムが盗用を指摘されて最終的に撤回されるなど、紆余(うよ)曲折があったため、今回のマスコットについては、小学生の投票で採用作品が決まる形となった。投票は1クラス1票の形で、12月11日から来年2月22日にかけて日本全国の小学校と海外の日本人学校などで行われ、集計結果は2月28日に発表される。

 最終候補は、SF風のクールなキャラクターから、日本人の大好きな「ゆるキャラ」のコンセプトに近い丸っこい体形のキツネまで、「メードインジャパン」色が鮮明なものが集まった。

 ア案の五輪マスコットは、藍色の市松模様を持った近未来的なデザインで、日本の「マンガ」を思い起こさせるとがった耳と大きな瞳が特徴。「正義感が強く」、瞬間移動ができるという。一方、パラリンピック・マスコットは桜をイメージしたピンクの市松模様で「石や風と話す」などの能力を持っているという。

 イ案の五輪マスコットは、招き猫とキツネを合わせたデザインで、赤いしめ縄を巻いている。好きなのは「縁側での昼寝」で「炎の尻尾でみんなに元気を与える」ことができる。パラリンピック・マスコットはこま犬をモデルにしたキャラクターで、色は青を基調としている。神社の守り神がもとになっている点と、豊かな色彩を持つ大きな真ん丸の瞳が、両デザインに共通の特徴となっている。

 最もゆるキャラ的なウ案は、五輪マスコットが昔話のキツネに勾玉(まがたま)を組み合わせたデザインで、への字形の口もチャームポイント。パラリンピック・マスコットは赤いタヌキで、五輪を前にした盛り上がりに少し緊張しているように見える。(c)AFP/Alastair HIMMER