ファッションが難民女性たちの人生を変える、パレスチナ難民キャンプから世界の高級ブティックへ
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■女性の人生を時間をかけて変えていく
投資銀行での勤務経験があるイタリア人、ロベルタ・ヴェントゥーラ(Roberta Ventura)さんは、2013年にキャンプを訪れた。そこに住む女性たちの複雑な技術を間近で見て、彼女たちを支援する社会的プロジェクトの設立を決心した。SEPヨルダン(Social Enterprise Project Jordan)は「数十人の人生だけではなく、時間をかけて何百人、もしかすると何千人もの女性の人生を変えていく」つもりだとヴェントューラさんはAFPへのメッセージでつづった。
ワークショップのテーブルには、様々な色のチェック柄の伝統的ヘッドスカーフであるクーフィーヤや、カシミアのショール、ハンドバッグなどが置かれている。
「このプロジェクトは10人の女性で始まり、今では300人ものメンバーがいる」と同プログラムのディレクター、ナワル・アラダ(Nawal Aradah)さんは話す。「私たちはショールやハンドバッグ、タオルにシーツ、家庭の様々な装飾品を依頼に応じて作っている」
2か月ごとに重さにして190~270キロ、11~14箱分の商品をパリやロンドン、ドバイのブティックに卸している。
また、これらはイスラエルが占領するヨルダン川西岸(West Bank)のベツレヘム(Bethlehem)でも販売されているとプロジェクトの地域マネージャーであるマフムード・ハッジ(Mahmoud al-Haj)さんは語る。アンマンの大きなホテル内にある店での価格帯は20~300ディナール(約3000~4万7000円)。「買い手のほとんどが外国人観光客だ」という。