【12月7日 AFP】初期の人類で「南の猿人」との意味を持つアウストラロピテクスの化石が6日、南アフリカ・ヨハネスブルクのウィットウォータースランド大学(Witwatersrand University)で一般公開された。これまで発見されたアウストラロピテクスのものとしては最も完全な形に近いこの化石が展示されるのは今回が初めて。367万年前の化石の発掘から組み立てには、およそ20年を要した。

 最初に発掘された部位が足の小さな骨四つだったことから「リトルフット(Little Foot)」と名付けられたこの化石は、これまでに発見された150万年以上前の人類の祖先の化石の中で、最も完全な形を保っている。

 リトルフットを発見したウィットウォータースランド大学のロン・クラーク(Ron Clarke)教授(古人類学)は、「人類の起源に関する研究史上、最も注目すべき化石発見の一つだ。この重要な発見を発表できるのは光栄だ」と話した。

 サルと人間の特徴を混合したようなアウストラロピテクスは、現生人類の近縁種、もしくは祖先と考えられている。(c)AFP