【12月6日 AFP】北朝鮮が先週発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を、日韓の航空会社の乗務員が目撃していたことが分かった。複数の航空当局が6日、明らかにした。北朝鮮による予告なしのミサイル発射をめぐり、民間機への脅威に対する懸念が浮き彫りとなった格好だ。

 北朝鮮国営メディアによると、同国が先月29日に発射したICBM「火星15(Hwasong 15)」 は最高高度4475キロまで上昇し、発射地点から東へ950キロ離れた海面に落下したという。

 大韓航空(Korean Air)の広報担当者はAFPの取材に対し、「乗務員が北朝鮮のミサイルとみられるものが放った光を見たと、サンフランシスコ発仁川(Incheon)行きの大韓航空機が日本の航空管制に報告した」と語り、その4分後にも、ロサンゼルスと仁川を結ぶ別の大韓航空機が同様の目撃情報を日本の管制に報告していたと明らかにした。

 また、韓国国土交通省の関係者も匿名で取材に応じ、2機の飛行経路はミサイルが落下した場所から220キロほど離れていたと語った。一方、日本の国土交通省も国内の航空管制が同様の報告を4件受けていたと明かした。

 さらに日本航空(Japan Airlines)の広報担当者も、東京発ロンドン行きの航空便の運航乗務員が日本海上空で、落下していく明るい光を目撃していたと述べた。

 香港のキャセイ航空(Cathay Pacific Airways)も4日、サンフランシスコ発香港行きの航空便に搭乗していた同社の乗務員が、北朝鮮ミサイルの大気圏再突入とみられるものを目撃したと発表している。(c)AFP/Park Chan-Kyong