【12月6日 AFP】今週発表されるバロンドール(Ballon d'Or)で5回目の受賞が有力視されるものの、今季は状態の悪さが指摘されているレアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)について、チームを率いるジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督が5日、批判する人間はここからのロナウドをよく見ておけと話している。

 今季のロナウドは、リーグ戦10試合に出場してわずか2ゴールしか挙げることができず、チームも首位FCバルセロナ(FC Barcelona)に勝ち点8差をつけられている。しかし欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)では5戦8発で得点ランキングのトップに立っており、リーグでもすぐに調子を取り戻すはずだとジダン監督は考えている。

 この日、チャンピオンズリーグのボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)戦に向けた会見に臨んだジダン監督は「クリスティアーノはとびきりの選手。だから少しでも普段通りでなくなると、誰もが話題にしたがる」と話した。

「ゴールが生まれるようになるまで、本人は努力を続けるだろう。そう遠くない昔、ほんの1年前には驚異的なシーズンを送っていたんだ。シーズンはまだ長く、やっと折り返しに差しかかった段階にすぎない。クリスティアーノから目を離すなと言いたいね」

 カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)の出来にもむらがある中で、ここまでは得点力不足がレアルのネックになっている。9月まで73試合連続得点を記録していたチームが、リーグここ10戦では無得点に終わった試合が3回もあり、直近のアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)戦もスコアレスドローだった。

 それでもジダン監督は、最近ではバレンシア(Valencia CF)のマルセリーノ・ガルシア・トラル(Marcelino Garcia Toral)監督が指摘したように、アルバロ・モラタ(Alvaro Morata)やハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)、ペペ(Pepe)らをオフに失ったレアルは昨季より戦力が落ちたという意見を否定している。

「得点がもっと必要なのは確かだ。リーグで首位と勝ち点8差というのは理想的な状況ではない。しかし私は慌てていない。流れは遅かれ早かれ変わるからだ。外野が何と言おうと、私が目にしているものはおそらく彼らには見えていない。それに、チームがこれまで成し遂げてきたことも忘れてはならない。もちろん、私は忘れたことがない」

 レアルの入ったグループHでは、すでにトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)の首位とレアルの2位が確定しているため、ドルトムント戦は消化試合となる。

 チームは週末にホームでセビージャ(Sevilla FC)と対戦した後、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ(Abu Dhabi)へ飛んでクラブW杯(2017 FIFA Club World Cup)に参戦し、帰国後の23日には本拠地でバルセロナとの伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」に臨むという過酷な日程が待っているため、監督は大胆なローテーションを採用するとみられる。(c)AFP