【12月8日 CNS】「科学技術イノベーションで教育を進化させる」をテーマに掲げた「GES未来教育サミット」がこのほど、中国・北京市(Beijing)で行われ、世界中から約300人の教育、科学技術関係者などが集結した。世界に広がるシェアリングエコノミーモデルを、いかにして教育業界に導入するかが今サミット最大の論点となった。

 中国の「ユニコーン企業」として知られる、児童用オンライン英語教育プラットフォームを提供する「VIPKID」の創業者、米雯娟(Cindy Mi)CEOが招待され、投資ファンドのGSVキャピタル(GSV Capital Corp)のマイケル・モー(Michael Moe)CEOと「教育のグローバル化」などについて対話した。

 2017年下半期、VIPKIDはオンライン中国語学習プラットフォーム「Lingo Bus」を開発。VIPKIDの教育モデルにおけるイノベーションは、世界の教育発展の重要な足がかりとなっている。

 米CEOは、「中国はオンライン教育市場の発展が目覚しく、VIPKIDはビッグデータ、人工知能(AI)、教育クラウドなどの技術を導入し、世界の優れた教育資源と学習需要を結びつけた。VIPKIDは現在、海外の児童向けに中国語学習プラットフォームである『Lingo Bus』を打ち出している。近い将来、教育資源の世界的な流通において重要な役割を担いたい」と話した。

 また、米CEOは子どもにやる気を起こさせる一番の方法は、子どもたちに未来の世界を見せ、勉強する目標を持たせることだと指摘した上で、「教師の不足、時間の問題やコストパフォーマンスの低さ、地理的、空間的制限などが世界の教育産業の発展を妨げている。しかし、教育資源を世界でシェアできるビジネスモデルを活用できれば、すべてが丸く収まる。たとえば中国には約1億5000万人の学齢期の英語教育を必要としている子どもがいる。一方、北米には小学校から高校までまんべんなく指導できる『K-12』の現職教師が、約500万人いる。両者をインターネットの力を借りて結びつけることで、教師不足と地理的、空間的制限が解決できる」と話した。(c)CNS/JCM/AFPBB News