【12月5日 AFP】(写真追加、更新)イエメンの首都サヌアで激化しているイスラム教シーア派(Shiite)反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」とアリ・アブドラ・サレハ(Ali Abdullah Saleh)前大統領の支持者らとの衝突により、今月に入って少なくとも234人が死亡、400人以上が負傷した。赤十字国際委員会(ICRC)が5日、明らかにした。

 サヌアを拠点とするICRCのスマヤ・ベルティファ(Soumaya Beltifa)報道官は衝突について、「報告によると400人が負傷し、死者は234人いる」と述べた。

 サレハ氏は2日、国境封鎖が解かれればサウジアラビア主導の連合軍と和平協議を行う用意があると表明。イランの支援を受けながら連合軍と戦闘を続けるフーシ派との3年にわたった同盟関係が決裂し、サヌアでの激しい市街戦へと発展した。同氏は4日、フーシ派によって殺害された。

 2015年以降、内戦による犠牲者が多数に上っていることから国連(UN)が世界最悪の人道危機と表現する同国の状況は、サウジアラビアとイランの緊張関係も深刻化させている。(c)AFP