【12月5日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の就任以来、「偽ニュース」が存在することを信じる国民が増加した一方、ニュース報道に対する信用度は全般的に高まったという調査結果が4日、明らかになった。支持政党などによってメディアに対する国民の見方の違いが顕著になっている。

 調査は、プリンストン大学(Princeton University)のアンドリュー・ゲス(Andrew Guess)氏、ダートマス大学(Dartmouth College)のブレンダン・ナイアン(Brendan Nyhan)氏、英エクセター大学(University of Exeter)のジェイソン・レイフラー(Jason Reifler)氏が、米のメディア専門教育研究機関ポインター・インスティチュート(Poynter Institute)向けに実施したもの。

 共和党やトランプ大統領の支持者はメディアへの不信感を持つ傾向があり、4人のうち3人の民主党支持者がニュースを信じると回答したのに対して、共和党支持者では19%にとどまった。

 また回答者のうち44%が、トランプ大統領に関するニュースに作り話があると信じていると答えた。31%はトランプ氏に同調し、大手メディア企業は「大衆の敵」だと思うと回答している。

 ニュースを「大いに」信用すると答えた人は全体の12%、「大体」信用する人は37%だった。「あまり」信用しない人は39%に上り、13%が「全く」信用しないと回答した。

 世論調査会社ギャラップ(Gallup)が行った調査では、ニュースに対する信頼度は2016年9月の32%から2017年9月には41%まで上昇した。

 今回の調査結果では、メディアを信用する傾向は保たれているとしつつも、トランプ大統領の攻撃的な態度によって、メディア報道に関して「分裂が顕著になったようだ」と述べられている。(c)AFP