【12月1日 AFP】中国東部の都市で、日々のバス通勤の渋滞にうんざりした男(28)が目的地に向かう車線を増やそうと、路面標示を自らペンキで描き換えるという出来事があった。

 問題行動があったのは、江蘇(Jiangsu)省連雲港(Lianyungang)の交差点。地方紙の現代快報(Modern Express)によると、他の車が周囲を走る中、男が道路に勝手に矢印を描いている様子が防犯カメラに映っていたという。

 同紙は、江蘇警察が白いペンキの缶を携え、交通量の多い路上に座り込んでいる男を発見し、罰金1000元(約1万7000円)を科したと伝えている。

 同紙が入手し掲載した警察の動画とみられる映像で、男は「仕事の後、毎日あの場所をバスで通って帰宅している。いつもかなりひどい渋滞だが、左折レーンにはほんの数台しか走っていないのに気付き、矢印1本を加えて直進車線を1本増やしたかった」と語っていた。

 この映像にはさらに、警察官が「君はまだ若いし、なかなか正直だ。だから今回勾留はしない、分かったか?」と諭す声も収められていた。

 警察は、罰金の支払いを命じた後に男を釈放。後に当局が、男が残した手描きの矢印を消去するよう道路維持作業員らに指示を出した。(c)AFP