【12月7日 AFP】ブラジルはこれまで太陽エネルギー活用への移行において大きく後れを取ってきたが、現在南東部に建設中の中南米最大規模となる太陽光発電所によってその遅れを一気に取り戻すことを目指している。

 南東部ミナスジェライス(Minas Gerais)州ピラポラ(Pirapora)で建設中の太陽光発電所は敷地面積800ヘクタールで、サッカー場1200面以上に相当する面積の太陽光パネル120万枚が設置されている。

 9月に一部、発電を開始したこの施設は先月半ばに全3段階の計画のうちの第2段階が始働した。

 仏電力大手フランス電力(EDF)の子会社EDFエナジー・ヌーべルス(EDF Energies Nouvelles)が運営するこの発電所は、2018年第2四半期までにフル稼働する予定で、その発電容量は、42万世帯の年間需要を満たすのに十分な400メガワットになるという。また、発電量は約30%減少するものの、曇りの日でも発電可能だという。

 ブラジル国立経済社会開発銀行(BNDES)のエネルギープロジェクト担当者によると、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」を踏まえて、2030年までに全エネルギーのうちの45%を再生可能エネルギーで賄うという目標を達成するのであれば、太陽光エネルギーはブラジルとって「最優先事項」となるという。

 エネルギー省が8月に発表した数字によると、現在ブラジルで太陽光発電が全発電量に占める割合はわずか0.2%。

 ブラジル太陽光エネルギー協会の会長は「ブラジルはこの分野(太陽光発電)における15年の遅れを取り戻し始めたばかりだ」と語った。(c)AFP/Louis GENOT