【11月28日 AFP】(写真追加)反捕鯨団体「シー・シェパード(Sea Shepherd)」は28日、日本が行っていた調査捕鯨の様子を捉えた生々しい動画を公開した。オーストラリアの税関当局が2008年に撮影したもので、今年に入り公開が認められていた。

 オーストラリアの巡視船に乗っている税関職員が撮影した動画には、南極海で日本の捕鯨船から放たれた銛(もり)がクジラに突き刺ささり、血の広がった海からクジラが船に引きあげられる様子が映っている。

 シー・シェパードは2012年、情報公開法に基づきオーストラリアの国境警備当局に対し映像を公開するよう求めたが、「外交関係」への悪影響を理由に再三拒否されていた。しかし、同国の情報局への申し立てを行った結果、今年に入り公開が認められていた。

 シー・シェパードのジェフ・ハンセン(Jeff Hansen)氏は声明で、「オーストラリア政府は長い間この映像を隠してきた」と指摘。オーストラリア政府は南極海のクジラを守るのではなく、密猟者らの側に立ってきたと非難している。

 シー・シェパードは8月、日本の偵察衛星を使った監視活動や経済力に対抗できないとして、毎年行ってきた日本の調査捕鯨船に対する妨害活動を今年は行わないと明らかにしていた。(c)AFP