【11月28日 AFP】交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)は27日、人工知能(AI)を活用したユーザーの自殺予防策を導入すると発表した。AIがユーザーの書き込みや動画に自殺の兆候を見つけると、それを人間に通知し、専門家らがより迅速に対応できるようにする仕組み。米国から欧州連合(EU)を除く世界各地に広げていく。

 フェイスブックの製品担当幹部ガイ・ローゼン(Guy Rosen)氏は「パターン認識技術を利用して、自殺をほのめかすような書き込みやライブ動画を特定する」」と述べている。本人の書き込みのほか、ユーザーがほかの人から悩みを抱えているかを尋ねられているコメントなども見つけるという。

 フェイスブックには既に、友人が自傷行為を行う可能性があると判断した場合、ユーザーが通報できる機能がある。Aを活用すればこちらも迅速化でき、人間なら見落としてしまうような兆候もつかむことができる。

 フェイスブックはAIを用いた自殺予防の取り組みを、最終的にはプライバシー規定でデータの利用が制限されているEUを除くすべての地域で導入する計画だ。

 同社のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)は以前、「自殺のようなひどく悲しい出来事が起き、中にはライブ配信されていたものもあった。起きていることに誰かが気付いてもっと早く通報していれば、防げていたかもしれない」と述べ、より優れた方法としてAIに期待を示していた。(c)AFP