【11月28日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は27日、2014年ソチ冬季五輪でボブスレー男子4人乗りを制したロシアのアレクセイ・ネゴダイロ(Aleksei Negodailo)とドミトリー・トルネンコフ(Dmitrii Trunenkov)を含め、新たに5選手の失格処分を発表した。

 ロシアの組織的ドーピングを調査したデニス・オズワルド(Denis Oswald)氏による懲罰委員会のヒアリングを基に、すでにメダルが没収されているソチ五輪旗手のアレクサンドル・ズブコフ(Alexander Zubkov)と同じチームだったネゴダイロとトルネンコフのタイトルを剥奪した。

 バイアスロン女子4x6キロメートルリレーでウクライナに次いで2位に入ったヤナ・ロマノワ(Yana Romanova)とオリガ・ヴィルヒナ(Olga Vilukhina)もソチ五輪の全種目で失格処分が下され、ロシアはヴィルヒナが女子7.5キロメートルで獲得したものを含めて銀メダル2個を取り上げられたほか、スケルトン男子個人で5位に入ったセルゲイ・チュディノフ(Sergei Chudinov)もドーピング違反で失格となり、新たに5選手全員が冬季五輪から永久追放となった。

 来月5日から7日まで開かれるIOC理事会で2018年平昌冬季五輪の参加可否が決定されるのに先立ち、ロシアは22日にスケルトン選手4人が失格処分となったのに続いて、24日にはスピードスケート女子500メートルで2位に入ったオリガ・ファトクーリナ(Olga Fatkulina)のメダルも剥奪されている。

 IOCの裁定に反発してスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えを起こす構えをみせているロシアは、メダル獲得数でトップを誇っていたソチ五輪の失格者がこれで合計19人となっており、剥奪された同五輪のメダルは計11個、そのなかには獲得した金メダル13個のうち4個が含まれている。

 前日には国際陸上競技連盟(IAAF)がロシアのドーピング一掃が不十分だとして、同国に科せられた資格停止処分の継続を決定。ロシア陸上界は国家ぐるみのドーピング疑惑をめぐり2015年11月から国際大会の出場が禁止されており、昨年のリオデジャネイロ五輪と今年の第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)の欠場を余儀なくされた。(c)AFP