【11月25日 AFP】男子テニスの国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2017)は24日、仏リール(Lille)でワールドグループ決勝が開幕し、フランスとベルギーが1勝1敗で初日を終えた。

 2万6000人が観戦に訪れたフランスの地元スタッド・ピエール・モーロワ(Stade Pierre Mauroy)にベルギーファンも多く詰め掛ける中、第1試合では世界ランク7位のダビド・ゴフィン(David Goffin)が7-5、6-3、6-1でリュカ・プイユ(Lucas Pouille)を一蹴し、ベルギーが先勝した。

 英ロンドンで行われた前週のATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2017)決勝で、ブルガリアのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov)に敗れたゴフィンは、この日は2時間ほどで勝利を収めると、デビス杯初優勝を期待するベルギーにリードをもたらした。

 世界18位のプイユと通算4度目の直接対決で初めて勝利を挙げた26歳のゴフィンは、「サラダボウル(デビス杯のトロフィー)を少しだけ国境の方角に押し出せた。重いからほんの少しだけね。こうしてチームにとって幸先の良いスタートを切ることができて、すごくうれしいよ」とコメントした。

 しかし、第2試合では世界15位のジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga)が6-3、6-2、6-1で同76位のスティーブ・ダルシ(Steve Darcis)を退けて地元ファンの不安を和らげ、フランスにとっては2001年以来となるトロフィー獲得に望みをつないだ。

 2014年大会の決勝ではスイスに敗れているフランスのエースとしてチームをけん引するツォンガは、ベルギーの2番手として出場しているダルシとの初対決で、第1セットでは相手に粘りを許したものの、第8ゲームでようやくブレークに成功。そのまま力で相手をねじ伏せてセットを先取すると、その後は難なく試合を進めて約1時間45分で勝利を収めた。

 32歳のツォンガは、「第1試合を終えたあと、自分の仕事は五分に戻すことだった。スコアや戦い方は関係なかった。僕らもベルギーも、サラダボウルを母国にもたらすことが自分たちの使命であり、そのことだけを目指している。やれるものなら、歯を使ってでもボールを押し込むよ」とコメントした。

 ツォンガが勝負を振り出しに戻して迎える25日のダブルスについて、フランスのヤニック・ノア(Yannick Noah)監督は、予定通りにリシャール・ガスケ(Richard Gasquet)/ピエール・ユーグ・エルベール(Pierre-Hugues Herbert)を起用するか、それともツォンガを投入するか決めかねている。

 ノア監督は1勝1敗という戦績について「論理的だ」という認識を示し、「2試合とも同じような展開で、双方に緊張がみられた。ダビドとリュカは互角の場面があったが、ダビドに引き離されたときは、もうなすすべがなかった」と試合を振り返った。

「ジョーの試合も同じような展開だった。ダルシはデビス杯が得意であることは承知していた。彼は全力で攻めて勝利に向けてギアを入れ替える選手だ。しかし、ジョーがその隙を与えなかった。彼(ツォンガ)がとても堅実で、とても良い試合をしてくれてうれしかったよ。だから、1勝1敗なのは理にかなっている」 (c)AFP