【11月25日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は24日、2014年ソチ冬季五輪のボブスレー男子2人乗りと4人乗りを制したロシアのアレクサンドル・ズブコフ(Alexander Zubkov)の金メダルを剥奪すると発表した。

 さらにIOCは、スピードスケート女子500メートルで銀メダルを獲得したオリガ・ファトクーリナ(Olga Fatkulina)に加え、ボブスレーのオリガ・ストゥルネワ(Olga Stulneva)とスピードスケートのアレクサンドル・ルミャンツェフ(Alexander Rumyantsev)のロシア出身3選手にも失格処分を科している。

 これに先立ち、ロシアは22日にもスケルトン選手4人が失格処分を科されており、同国のボブスレー・スケルトン連盟(RBSF)は、相次いで制裁を下したIOCに対して訴訟を起こす構えを見せた。

 RBSFはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えを起こすことを示唆し、「われわれには、その用意(訴訟)がある。現在起きているような五輪ムーブメントの破壊を、CASが許さないことを願っている」との声明を発表している。

 ロシアの組織的ドーピングを調査したデニス・オズワルド(Denis Oswald)氏による懲罰委員会のヒアリングを基に、IOCは今週に入ってからロシア選手14人に処分を科しており、対象者全員が五輪から永久追放となった。これまでロシアが剥奪されたソチ五輪のメダルは計9個に上り、その中には獲得した金メダル13個のうち4個も含まれている。

 ロシアはソチ五輪で最多のメダル獲得数を誇っていたが、一連の失格処分の結果、ノルウェー(金メダル計11個)とカナダ(金メダル10個)の後塵(こうじん)を拝することになった。

 一方、22日に失格処分となっていたスケルトン選手のアレクサンドル・トレティアコフ(Alexander Tretiakov)、エレーナ・ニキティナ(Elena Nikitina)、マリア・オルロワ(Maria Orlova)、オルガ・ポティリィツィナ(Olga Potylitsina)に対し、国際ボブスレー・スケルトン連盟(ISBF)は24日、暫定的に出場停止処分を科したが、ズブコフへの処分については現時点で発表していない。(c)AFP