【11月24日 AFP】イタリア南部シチリア(Sicily)島を拠点とするマフィアの中で最も恐れられた「ゴッドファーザー」の一人で、「ボス中のボス」と呼ばれたサルバトーレ・トト・リーナ(Salvatore "Toto" Riina)受刑者が22日、故郷のコルレオーネ(Corleone)で埋葬された。

 150件以上の殺人を命じたとされ、26回分の終身刑を言い渡されていたリーナ受刑者は、他の著名なマフィアのボスたちが眠る墓にも近い一家の墓に埋葬された。

 その残虐さから「野獣」の異名をとったリーナ受刑者は先週、がんとの闘病の末に死亡した。87歳だった。

 イタリアメディアの報道によると、リーナ受刑者のひつぎには白い花束が載せられ、司祭が手短に祝福を与えた。葬儀の参列者の中には妻と、子ども4人のうち3人の姿も見られた。

 埋葬の際、墓地には大勢の警察官が配置され、報道陣には公開されなかった。

 その一方、マフィアに詳しい専門家は、リーナ受刑者が率いていた犯罪組織内で権力闘争が起きる恐れがあると警鐘を鳴らしている。(c)AFP