【11月24日 AFP】中国・北京の幼稚園に通う複数の園児に針で刺されたような痕が見つかったことを受けて、警察当局が虐待の疑いで捜査に乗り出した。中国では、オンライン旅行サービス最大手の社内託児所で起きた虐待事件が問題となったばかり。

 園児に対する虐待疑惑が持ち上がったのは、早期教育サービス事業などを展開する企業が運営する幼稚園。

 地元当局によると、園児の保護者らが虐待の疑いがあると通報したことを受け、警察が捜査に乗り出したという。保護者らは取り乱したり怒りをあらわにしたりして、園児が不審な錠剤を飲まされた疑いもあるとも話している。

 国営の中国中央テレビ(CCTV)が放送した映像には、問題となった幼稚園前に怒った保護者らが集まる様子が映し出されていた。

 CCTVは園児数人にみられた針で刺されたような複数の痕の写真を公開。中国誌「財新(Caixin)」によると、事件は2~6歳の子どもが通う2クラスで発生し、園児8人にこのような痕があったという。

 ある園児の父親はCCTVに対し「他の保護者に聞いた話について自分の子どもにきいたところ、昼食の後に白い錠剤を2粒飲まされた、飲んだら眠くなったと答えた」と話した。

 運営会社は9月に米ニューヨーク証券取引所(NYSE)にも上場。ナスダック(Nasdaq)のデータによると、同社は中国全土の130都市で、直営の幼稚園を80か所、フランチャイズ形式でも175か所運営しており、新生児から6歳までの子どもを預かっている。(c)AFP