【11月24日AFP】オーストラリアで、死を目前にした女性患者を緩和ケア病棟に搬送していた救急車がこの患者の最後の願いを聞き届け、遠回りしてビーチに立ち寄る粋な計らいを見せた。

「患者は涙を流し、とても喜んでいた」。救急隊は23日、豪東海岸のハービーベイ(Hervey Bay)で海の方角を向いたストレッチャーに寄り添う救急隊員の写真をフェイスブック(Facebook)の公式ページに投稿し、こう書き添えた。

「ある患者を地元病院の緩和ケア病棟に搬送していたとき、この患者が、ハービーベイのビーチにもう一度行きたかったと言った。救急隊員の職務をはるかに超えた対応だったが、隊員はちょっと寄り道をしてハービーベイの素晴らしいビーチに向かい、患者にその機会を提供した」

 投稿によると、救急隊員が機転を働かせたのは22日のことだったという。「時として、薬や訓練や技術ではなく、患者の気持ちに寄り添うだけで変化をもたらすことができる」と救急隊はコメントしている。(c)AFP