【11月23日 AFP】イラクの治安部隊は23日、シリアとの国境に近い同国西部の砂漠地帯に残るイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員らを一掃すべく、大規模な軍事作戦の開始を発表した。

 ISはイラク軍などにより、都市部やチグリス(Tigris)川とユーフラテス(Euphrates)川の渓谷地帯から追われ、両河川に挟まれた人口もまばらな砂漠地帯が同国におけるIS戦闘員らの最後の逃げ場となっている。

 イラク統合作戦軍(Joint Operations Command)のトップ、アブドゥラミル・ヤララ(Abdelamir Yarallah)司令官は声明を発表し、「イラク軍、連邦警察および(民兵組織の)人民動員隊(Hashed al-Shaabi)は今朝、サラハディン(Salaheddin)、ニナワ(Nineveh)、アンバル(Anbar)の各州をまたがるジャジーラ(Al-Jazeera)地方の掃討作戦を開始した」と表明した。

 同国のハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相は「掃討作戦の終結後、われわれはイラクにおけるダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語名の略称)の最終的な敗北を宣言することになるだろう」と語っている。

 先週AFPの取材に応じたISについての専門家、ヒシャム・ハシェミ(Hisham al-Hashemi)氏によると、同地方は渓谷やオアシス、草原地帯が点在し、面積は国土の4%ほどだという。(c)AFP