【11月23日 AFP】元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのロベルト・クビサ(Robert Kubica)が、ウィリアムズ(Williams)でシーズン終了後のタイヤテストに参加し、右腕を切断しなければならない可能性もあった大事故を経て、8年ぶりのF1復帰を目指すことになった。

 現在32歳のクビサは、今週末のシーズン最終戦アブダビGP(Abu Dhabi Grand Prix 2017)後に行われ、チームの来季のドライバー選定も兼ねるタイヤテストに、ロシアのセルゲイ・シロトキン(Sergey Sirotkin)とともに参加する。ウィリアムズでは、カナダのランス・ストロール(Lance Stroll)がすでにシートを確保しているが、フェリペ・マッサ(Felipe Massa)が今季限りで引退するため枠が一つ空く。

 新ドライバーには、他にダニール・クビアト(Daniil Kvyat)、パスカル・ウェーレイン(Pascal Wehrlein)、ポール・ディ・レスタ(Paul di Resta)、そしてシロトキンの名前が候補に挙がっているが、現時点ではクビサが最有力で、驚異のカムバックを果たす機会をつかんでいる。

 クビサはすでに、シルバーストーン・サーキット(Silverstone Race Circuit)とハンガロリンク(Hungaroring)でウィリアムズのテストに2回参加しており、今回が3回目となる。クビサは他にルノー(Renault)のテストにも参加していたが、チームは体調面を不安視し、カルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)と契約する方を選んだ。

 ウィリアムズは声明で「テストの目的は、タイヤサプライヤーのピレリ(Pirelli)を代理して、2018年の候補タイヤを評価することにある。新シーズンのドライバーに決まっているランス、経験豊富なロベルト、そしてF1での輝かしい未来が約束されている新星セルゲイという、興味深い面々で新タイヤをテストできるのが楽しみだ」と話した。

 過去にグランプリ1勝を挙げているクビサは、2010年を最後にF1には参戦していないが、事故後はラリーでレースの世界に復帰している。(c)AFP