【11月23日 AFP】2010年に北朝鮮で不法入国したとして拘束されて服役し、ジミー・カーター(Jimmy Carter)元大統領の訪朝によって特赦を受けて解放された米国人、アイジャロン・マーリ・ゴメス(Aijalon Mahli Gomes)さん(38)が不審死を遂げていたことが分かった。米サンディエゴ(San Diego)で炎に包まれているのが見つかり、その場で死亡した。地元警察が調べている。

 警察によると、非番中のカリフォルニア・ハイウエーパトロール(CHP)の隊員が17日、サンディエゴ市内のミッションベイパーク(Mission Bay Park)でゴメスさんの体が燃えているところを発見。現場で死亡が確認された。

 サンディエゴ市警のトッド・グリフィン(Todd Griffin)報道官は「予備調査では、ゴメスさんの死は殺人事件でなく、事故死または自殺の可能性が高いことを示している」と説明した。

 ゴメスさんは最近、出身地のボストン(Boston)からサンディエゴに引っ越してきたばかりだったという。

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)などによると、韓国で英語を教えていたゴメスさんは2010年1月、許可を得ずに中朝国境を越えて北朝鮮に入国し、拘束された。労働教化刑8年を受け、身柄を拘束されているときに自殺を図った。

 カーター元大統領は同年8月、北朝鮮に渡りゴメスさんの解放交渉を行った。これを受けゴメスさんは金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記からまれな恩赦を与えられ、カーター氏と共に帰国した。(c)AFP