【11月23日 AFP】カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)コンペティション部門最高賞パルムドール(Palme d'Or)の授賞式が、来年から従来の日曜日ではなく土曜日に実施されることとなり、数十年来の伝統に終止符が打たれることとなった。同組織委員会が22日、発表した。

 南仏コートダジュール(French Riviera、フレンチリビエラ)で2週間にわたって開催される世界最大の映画の祭典の会長を務めるピエール・レスキュール(Pierre Lescure)氏は、今回の改革について、「カンヌ国際映画祭は新しい時代を迎えようとしている」とし、同映画祭の「バランスを取り戻し、新たなエネルギーがもたらされること」を望むと述べた。

 多くの批評家やエンターテインメント業界の関係者は、大きな商談が行われるフィルムマーケットが金曜日に閉幕すると疲労困憊(こんぱい)して帰国の途に就いてしまうため、パルムドールをはじめとするコンペティション部門に出品されているクロージング作品を見逃すことが多かった。同組織委員会は、受賞式を土曜夜に行うことで、「クロージング作品がより脚光を浴びる」ことにもなり、関係者をさらなるレッドカーペットでのイベントに呼び込むこともできると期待している。

 今回の変更により、第71回カンヌ国際映画祭の開幕日は、従来の水曜日から火曜日へと繰り上がり、2018年5月8日となる。(c)AFP