【11月23日 AFP】スペイン1部リーグのセビージャFC(Sevilla FC)は22日、チームを率いるエドゥアルド・ベリッソ(Eduardo Berizzo)監督が前立腺がんを患っていることを認めた。

 欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)のリバプール(Liverpool FC)戦で劇的な同点劇を繰り広げた翌日、クラブは声明で「セビージャFCの医療部門は、ファーストチームのエドゥアルド・ベリッソ監督が前立腺がんと診断されたことを通知する」と発表した。

 本拠地サンチェス・ピスファン・スタジアム(Sanchez Pizjuan stadium)で前半に奪われた3点を後半に奪い返して引き分けに持ち込んだ翌日、48歳のベリッソ監督は練習に姿を現した。ペペ・カストロ(Pepe Castro)会長は、治療との両立が可能な限り同監督がチームを指揮すると強調している。

 地元ラジオ局に対しカストロ会長は、「ベリッソは強い人間だ。治療の結果を待っている間も監督を続ける。個人的な問題だ。彼がわれわれの指揮官であるということを明確にしておきたい。われわれは彼をサポートし応援する。なぜなら彼の問題は解決すると信じているからだ」と話している。

 現役時代は母国アルゼンチンのリーベル・プレート(River Plate)やフランスのオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)、スペインのセルタ(Celta de Vigo)などでCBとしてプレーし「トト(Toto)」の愛称で親しまれたベリッソ監督は、指導者となってセルタを率いた3年間で実績を残し、今季からセビージャの監督に就任していた。

 ハッシュタグ「#AguanteToto(頑張れトト)」はレアル・マドリード(Real Madrid)やFCバルセロナ(FC Barcelona)を含めたスペインのクラブでトレンドとなり、選手はベリッソ監督に対しサポートのメッセージを発している。

 セビージャの前スポーツディレクター(SD)で、今年からイタリア・セリエAのASローマ(AS Roma)に籍を移したモンチ(Monchi)氏は、「ボスには強くあってほしい。あなたは諦めないことにかけては世界最高の場所にいる。クラブは決して屈しない」とコメント。

 また、元セビージャで現在レアルのキャプテンを務めるセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)は、「人生では何が本当に大切かを思い出させる出来事がある。ベリッソ、われわれはあなたと共にある」とエールを送った。(c)AFP