【11月22日 AFP】米首都ワシントンのホワイトハウス(White House)で21日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が就任後初めて感謝祭前の恒例行事である七面鳥の恩赦に臨んだ。

 ホワイトハウスのローズガーデン(Rose Garden)で招待客や報道陣のカメラが待ち構えるなか、トランプ大統領は「ドラムスティック(鶏肉の骨付きもも)」という名の七面鳥に恩赦を与えた。

 歴史家らによれば、この慣習は第16代米大統領エーブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)の時代までまでさかのぼるという。

 すでにトランプ氏は大統領に就任してから恩赦を1件行っている。移民への強硬な取り締まりで有罪判決を受けたアリゾナ(Arizona)州のジョー・アルパイオ(Joe Arpaio)元保安官に対して実施したものだ。だが鳥類に対する恩赦は今回が初めてだ。

 トランプ氏はメラニア(Melania Trump)夫人と息子のバロン(Barron Trump)君が脇で見守るなか、「いくぞ、準備はいいか?」とドラムスティックに話し掛けてから「ドラムスティックよ、今ここできみへの恩赦を宣言する」と言った。

 七面鳥の恩赦では大統領によるジョークも慣例となっている。トランプ氏もご多分に漏れずジョークを披露した。「皆さんご存知だと思うが、私は積極的に前職者が出してきた大統領令を覆してきた。しかし、ホワイトハウスの法律顧問から、何があろうとテイターとトットの恩赦を無効としてはならないとくぎを刺された」。テイターとトットとは、昨年の行事でバラク・オバマ(Barack Obama)氏によって恩赦を与えられた2羽の七面鳥のことだ。「だから彼らに対する恩赦は覆さないよ。テイターもトットも安心してくれ」 (c)AFP